TAKUYA∞歌詞だらけのUVERworld桃太郎∞
遡ることミュージックシーン4000年の歴史の上半期、おじいさんとおばあさんが年をとり日がたって、言葉さえ失って、二人過ごした日々を君が忘れてしまったとしても最後まで心で対話していました。
おじいさんは山へてっぺん狙う決死の覚悟で出っぱなレッドゾーンぶっ込み、おばあさんの暴走する不満の行き場はLIVEへ。
衝撃的265秒間、おばあさんがその身に起こる意識高揚に身を任せ、川の流れから目をそらして忘却の果 意味の無い沈黙を選択していると、川に後光が差してロックバンドでもでかい桃が、ダイダラボッチ*1なのか?どうなんだ? どうなんだ? と、同じように流されて来たわけです。
おばあさんは「二人で信じた物が正しかった事を証明しよう 心ごと あわよくば 全てを奪いさってくれ」と、桃が桃を重すぎるって理解を拒みましたが、持ち帰りました。
おばあさんが持ち帰った桃をAWAYOKUBA -斬る- と、中から悪なき欲望*2の革命児が出て来ました。
「生を受けそれぞれが人生を謳歌 脳のブラックボックスを知るように、この子は桃太郎∞と名付けよう それは幸か?」
桃太郎∞は鏡の前で裸になって、自分の好きなところと嫌いなところを手帳に書き出しました。*3
桃太郎が初めて見た夢は学者、二度目は本気で熱くなれたプロのスポーツ選手。
昔の経験に足を取られて在りもしない壁を自分で作り、年を重ね強くなっていくつもりが臆病になっていくようで、飛べるふりをして生きていました。
ざっと見積もって残された時間だけで何もできるはずはないと諦め始めた桃太郎でしたが、ある日遅すぎることは無いと言ってくれた88の鍵盤のおかげで、おじいさんとおばあさんに向かってこう言いました。
「好きなようにやれ、そして俺に指図をするな! from Japan America 赤道直下 動き出せ タイミングは そう 目下 信じろ 己を信じろ 打ち立てろ お前らの金字塔」
きび団子をもらった桃太郎∞は【俺達がNo.1】と書かれたのぼりを掲げて、ステリアンで特注したドレスで着飾って、スタートは北緯35度大雑把 東経135度 my home town デグナーカーブ魔の第8コーナーを曲がりました。
桃太郎∞がちょっとそっとのアンダーステア位が面白れえ そう面白れえ と思っていると、道の向こうでKICKっていう犬が自由でした。
「欲しいものなんていくらでもある 全部乞うだけじゃ無く一つに絞って追うだけ」
桃太郎∞がKICKを連れて真っ暗な街で悲しみに声を震わせていると、向こうから猿がやってきました。
「なぁ兄弟 この時代を生き抜いてあの世で少し落ち着いたらセントラルパーク ダコタハウス前 来世はそこで落ち合おうぜ」
桃太郎∞が犬と猿を連れて、仲間同士で笑って過ごせる今を気絶しそうな程に愛していると、向こうから雉が海を渡るマダラ蝶のように今以上を求め羽ばたいて来ました。
「俺らスーパーオリジナル迷いのない羊 ぶち上がった激動の世界を見せつけてやろう」
辿り着くまでに もう本気で「ダメなのかもな…」思う日もあった「無駄だからやめときな」とか バカにもされたし、良い奴ばかりじゃ無い世の中で、桃太郎∞は、信じ続けた俺等の桃源郷、鬼ヶ島へ上陸しました。国外のSix BlowようこそJAPANに この国は君招き入れるよ。アジアを震わせるBlow。
桃太郎∞は自分と同じ姿で立っている鬼達にこう言いました。
「俺達が東京に出てくる前、いくつかのライブハウスのおっさんに言われたよ。成功するイメージばっかりじゃなくて、もっと現実見ろよと。
お前、東京だぞ、東京行くんだぞ、もっと現実見てから物を言えよ、って何度も言われたよ。
いいか? ここ東京だぞ。現実ばっかり見てたら、こんなもんな、一歩も前に出ねえよ。
もっと素敵なイメージ持って、想像力あんだろ? 素敵なイメージ持って、幻想や、幻の中で、生きてみろよ!
そして、その俺達の、幻想や、幻が、幻想や幻のまんまで終わっていい訳ねえだろ!」*4
桃太郎∞達のNEO SOUNDがいっせいに跳びかかりました。
KICKは、戦うスペックを超えるペースで誰に媚びる必要の無い世界へ。
猿は剛速球投げる如く 一石を投じました。ララバイじゃねえんだぞ。
雉にだってカラスにだって終わりが来る此処の定め。
「おじいさん、おばあさん、俺、KICK、猿、そして雉、これが俺達のシックス・プライド、CORE PRIDEだ!」
鬼達は逃走経路不明 痕跡なし offence。
「がらくたに囲まれていることさえ俺達は失ってからしか気付けない。大事にしすぎると壊れていきそうでかけがえない物を作るのが怖かった。上を向いて歩いたくらいじゃ何も変わらなかった 目を向けるべきは己の内面 競争社会で気になってる 横 横 じゃねえぞ」
鬼達に奪われた宝物は殴って取り返したってよかったけど、この手に余るものは置いとかない主義の桃太郎∞はまだまだ行けるぞ 行けるぞ。ここにいるのは演奏者6人とこれを読むお前合わせれば7人だ。
「ありがとうございました。最高に熱い夜だったぜ!アァーーッ!! 俺たちが、売れないと言われていた俺たちが、なぜ東京ドームができて、なぜ来年また東京ドームができるか教えてやるよぉい! 新しい時代に、足跡つける、俺たちが……UVERworld! ヨロシクだぜ! あぃ!!」
この暗い部屋に太陽の光が欲しくて君の似顔絵を書いてみたんだ 似てるだろ? また会えるよな? また会えるよな? 次は君が僕の絵を描いてくれよな。鬼に貰った小説の最後のページに少しだけ書き足したストーリー、
「どうしようもない位愛し愛される日々が続いた」と願いを込めて、生きるという全てのANSWER。
本当は嘘だけどね。
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桃太郎は一度で出オチだし、UVERオタとか、冗談通じなくて∞さんの金言をネタにしただけで刺してきそうな感すらあるけど、思い立ってしまったらやらずには居られなかった。これが俺達のオリジナリティ……!
ボールドは90年代的だよなあと思ったが、そもそも歌詞いじり自体が90年代の遊びだし、やらずにはいられなかった。ためらいの後悔より充実の後悔を。