印象論
メモブログをこさえてから気付いたら48日が経過していましたが、その間読んだラノベについてはちまちまとした断片的な印象を書き溜めたのみで、文章の体裁を持っておらず、ここに載せるのすら躊躇われます。近いうちになんらか……数行程度ずつでもまとめていこうかと思っています。というか、最近思うことは、僕は何を書いても印象論的なものになりがちなので、むしろ割り切って印象論を記録していくほうがいいんじゃねえの、ってことです。
とりあえず読んだことを覚えているのは、
・勇者になれなかった俺はしぶしぶ就職を決意しました。
・ワールズエンド・ガールフレンド
・魔法少女育成計画
・東雲侑子は恋愛小説をあいしはじめる
・すべての愛がゆるされる島
あれっあんまり読んでない。まあラノベ読んでばっかりいるってわけでもないから仕方ないのかもしれないけどラノベ好きを自称するにしては少ない。
でもこうして並べるとすごい。
就職・少女・少女・恋愛・愛……ですよ。かつてこれほどまでに現世的欲得尽くな小説ジャンルがあっただろうか。『勇しぶ』以外は最近の流行り(「ヤンデレJCがおちんちんまっしぐらでお前ら大勝利」的なそういう感じの)から外れたタイトルなのに、それですらこの即物性。ビジネス書(「なぜあなたのクラウド部下は指示しないと営業成績を見える化して成長しないのかが面白いほどわかるたった200の理由」的なそういう感じの)との近似性を感じる。あーほら出た印象論。これだよこれ。ひょっとしたら僕がそういう現世利益的なラノベばかり読んでいるってだけかもしれないじゃないか。
これ以外に『クズがみるみるそれなりになる「カマタリさん式」モテ入門』を、前に1度読んだのに面白すぎて読み返してしまったりしているのだけど、そしてこれだってべつにまさか本当に方法論としての実効的なモテが指南されているわけではなくて、更に言えばそういうビジネス書的サンマーク出版的なマニュアル本(という言葉は最近使われなくなってきた気がする)をパロディにしているわけだけど、そうは言ってもパロディである以上は表面的には似たような形をしていないとパロディとして成り立たないわけで、上記5作品のようにタイトルから1単語抜き出したら「モテ」だからなあ。
まあ、いいや。とりあえず積んでたラノベはあと少しで消化できそうである。
『龍ヶ嬢七々々の埋蔵金』を少しずつ読み進めている。つまらなくは無いのだけど、西尾維新の一番良いところを一番悪い意味で真似しちゃっているような感じ(というこの表現がちょっと西尾維新っぽい気がするが)。
つまり、極端に変な名前付けて、名前から連想するような属性を付与したらそれだけでキャラクターは成立するし、そのキャラクターを10人くらい並べて掛け合いさせとけばそれなりに何とかなる、ということ。そのことを言語化しないでむしろ血肉化したらこんななります、という例みたいな感じがする。そういう意味では天才タイプというか、養殖でない感はある。編集者がそこに期待してるっぽい雰囲気が伝わってくる。
読んでるときの気分としては、「素人が書いたにしちゃ面白いな……」。ちゃんとファミ通文庫から出てるっていう事実を頭で理解して、かつ「とりらえず商業ラインで本出したら商業作家」っていうことを自分に言い聞かせて読んでも、なぜか「えーっ、これ、素人が書いてるんですか?」って頭が反応してしまう。プロだつってんだろ! そういう不思議な読中感がある小説です。
全然関係ないけど、最近の若いオタクの人はみんな、セブンスドラゴン2020に出てきそうなカッコしてますね……。